その傷に契約を、その傷に唇を。
第三章「俺のことだけ考えてればいいんだよ」
4年前ーーー
「芹沢?おまえ、こんな時間まで何やってんだよ。まだ帰ってなかったのか?」
放課後、西陽が差し込み誰もいなくなった教室でひとり宿題を片付けていたらクラスの友達が話かけてきた。
隣の席の子で野球部のエースで爽やかなスポーツ少年。
「うん。蓮が部活終わるの待ってるの」
「そっ、か。なぁ、芹沢と神戸って付き合ってんの?」
「そっ、そんなんじゃないって!ただの幼なじみだって!」
たまに聞かれるこの質問。
自分で言ってて虚しいけど蓮とは本当にただの幼なじみだし。
そりゃあ、付き合えたらなぁって思ってるけど。
「じゃあさ、俺と付き合わない?俺、芹沢のこと好きだ」
思ってもみなかった告白に驚いて立ち上がる。
「どう?俺、芹沢と付き合いたい」
わたしをギュッと抱きしめて真剣な目がこちらに向けられる。
「ちょっと!離して!」
突然のことに突き放したいけれども体力差が歴然としていてビクともしない。
「芹沢?おまえ、こんな時間まで何やってんだよ。まだ帰ってなかったのか?」
放課後、西陽が差し込み誰もいなくなった教室でひとり宿題を片付けていたらクラスの友達が話かけてきた。
隣の席の子で野球部のエースで爽やかなスポーツ少年。
「うん。蓮が部活終わるの待ってるの」
「そっ、か。なぁ、芹沢と神戸って付き合ってんの?」
「そっ、そんなんじゃないって!ただの幼なじみだって!」
たまに聞かれるこの質問。
自分で言ってて虚しいけど蓮とは本当にただの幼なじみだし。
そりゃあ、付き合えたらなぁって思ってるけど。
「じゃあさ、俺と付き合わない?俺、芹沢のこと好きだ」
思ってもみなかった告白に驚いて立ち上がる。
「どう?俺、芹沢と付き合いたい」
わたしをギュッと抱きしめて真剣な目がこちらに向けられる。
「ちょっと!離して!」
突然のことに突き放したいけれども体力差が歴然としていてビクともしない。