あなたがすき
エスケープ願望
逃げたい。
何が不満とか、テストあるとか、いじめにあうとか、そういうんじゃないけど。
昨日の雪で一面真っ白で、今日の青空がとてもきれいで、なんだか突拍子もないことを思った。
「なにか、見えるのか?」
ホームのベンチからぼんやり空を眺めていたら、いつの間にか隣に蒼太が座っていた。いつもの、なにか考えているような、なにも考えていないような、よく分からない顔して。
「…いや、なんでもない。」
エスケープ願望、チクられたら面倒だ。
「じゃあさ…」
手を引っ張られた。
「ちょ、なに?」
ちょうど滑り込んできた、逆方向の電車に引っ張りこまれた。
「ま、まって!」
「どっか行こうぜ。」
「は?」
目の前でドアが閉まる。
「ばか!」
蒼太の腕を叩いた。
「逃げたかったんじゃない?」
キリッと私の方を見た蒼太に、ドキッとした。
「違った?」
うなずくしかできなかった。
何が不満とか、テストあるとか、いじめにあうとか、そういうんじゃないけど。
昨日の雪で一面真っ白で、今日の青空がとてもきれいで、なんだか突拍子もないことを思った。
「なにか、見えるのか?」
ホームのベンチからぼんやり空を眺めていたら、いつの間にか隣に蒼太が座っていた。いつもの、なにか考えているような、なにも考えていないような、よく分からない顔して。
「…いや、なんでもない。」
エスケープ願望、チクられたら面倒だ。
「じゃあさ…」
手を引っ張られた。
「ちょ、なに?」
ちょうど滑り込んできた、逆方向の電車に引っ張りこまれた。
「ま、まって!」
「どっか行こうぜ。」
「は?」
目の前でドアが閉まる。
「ばか!」
蒼太の腕を叩いた。
「逃げたかったんじゃない?」
キリッと私の方を見た蒼太に、ドキッとした。
「違った?」
うなずくしかできなかった。