あなたがすき
大事な後輩
勇気を振り絞って大好きな先輩に告白し、見事に玉砕した。

知ってるんだ、好きな人がいるって。

「千葉先輩、でも、春日先輩は好きな人がいるじゃないですか。」

知ってる。みんな知ってる。春日先輩は別の好きな人がいるって。

「私…私じゃ、ダメですか?」

千葉先輩はゆっくり頷いた。

「ゴメン、悠美ちゃんの気持ちには応えてあげられない。」
「わ、私…春日先輩の替わりとかには…」

報わない恋をしている千葉先輩の側に、なんとか寄り添えないか、それしかなかった。

頭を言葉を言い終えるより前に、千葉先輩は私の頭をポンポンと撫でた。

「そばにいたいっていう気持ちは嬉しいよ。ありがとう。だけど、別の誰かを替わりに、なんて、失礼すぎて考えられない。」

そうだよね。

「ゴメン。後輩以上には考えられない。」

ぎゅっと、涙を我慢した。

「大事な後輩には、変わりないよ。」

優しすぎて、辛かった。
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