あなたがすき
願い事
気分変えて頑張ろうと誘われて、今日はショッピングセンターのフードコートでグループ学習。

でも、一人、二人、と抜けていき、気がつくと大雅くんと私だけだった。

「そろそろ終わりにする?」
「そうだね、遅くなりすぎても怒られるし。」

荷物をまとめて、フードコートを出た。ショッピングセンターの出入り口付近に来ると、大きな笹と短冊があった。

「へー、ご自由にお書きくださいだって。書く?」

無邪気に笑いながら、大雅くんが短冊を渡してくれた。

ちょっと触れた指先に、ドキドキしてしまった。本当は、二人だけになりたかった。だからと言って、何するでもないんだけど。

早速ペンで願い事を書いている大雅くん。

私、どうしようかな。

「できた!」

そう言って短冊を見せてくれた。

"ちなみちゃんと一緒にいたい"

「ダメかな?」

まっすぐに見つめられて、うまく言葉が出ない。ダメなわけ…ないよ。
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