あなたがすき
下の名前 その3
下の名前で呼ばれるようになって、たぶん半年。山中くんの気持ちは、なんとなく見えなくて、でも私の名前を呼ばれるたびに、少しだけドキドキして、ふと気がつくと、目で追ってしまっている。
そんな私を見たあずみちゃんは、毎日イライラしていた。
「告っちゃいなよ。」
いや、できない。だって、この距離を失いたくない。
でも本心が聞きたい。
先生に日誌を出して教室に戻ったら、なぜか一人だけぐっすり眠りの中にいた。山中くん、なぜこのタイミングで、熟睡してるんだろう。
「山中くん」
ぽんぽん、と、肩を叩いたけど起きる様子はない。なんか幸せそうな寝顔。なんだか、目が離せない。もう少し見ていたい。
「山中くん」
まだ起きない。
「拓人…くん」
その瞬間、手を捕まれた。
「いつ呼んでくれるかと思った。」
言葉が出なかった。
「僕は女の子を、簡単に下の名前で呼ばない。つまり…君が好きだ。」
そんな私を見たあずみちゃんは、毎日イライラしていた。
「告っちゃいなよ。」
いや、できない。だって、この距離を失いたくない。
でも本心が聞きたい。
先生に日誌を出して教室に戻ったら、なぜか一人だけぐっすり眠りの中にいた。山中くん、なぜこのタイミングで、熟睡してるんだろう。
「山中くん」
ぽんぽん、と、肩を叩いたけど起きる様子はない。なんか幸せそうな寝顔。なんだか、目が離せない。もう少し見ていたい。
「山中くん」
まだ起きない。
「拓人…くん」
その瞬間、手を捕まれた。
「いつ呼んでくれるかと思った。」
言葉が出なかった。
「僕は女の子を、簡単に下の名前で呼ばない。つまり…君が好きだ。」