僕は君のことが好きだった。
「おはよー!拓くーん!」

嫌なやつの登場。

大切な誕生日なのに、この女のキーキー声のせいで台無しになるじゃんか!

「拓君!お父様からデートの話聞いた?」

デート?なんのことだ?

「デートって何?言いたいことが全くわからないんだけど。」

「えー!やっぱり知らないー?
今日の放課後、私と拓君、デートするんだよぉ♪」

気持ち悪!こいつとデートするくらいなら、死んだ方がましだ!

「今日は、ららと一緒に雑貨屋みる約束してるんだよ‼」

また嘘をついてしまったので、慌ててららに口パクで

「ごめんな。嘘ついてしまった。」

と言ったんだけど、ららは嬉しそうに、

「本当に拓君と雑貨屋行きたい!いや、行く!」

って声に出して言ったもんだから、嘘がばれちゃった。

「ダメよ、狭間さん!拓君は私の婚約者なの!」

「新山、黙れ。しょうがないから、デートみたいなものはしてやる。
でも、勘違いするなよ、俺は新山なんて、生まれ変わっても好きにならないからな!」

これで、ひとまず喧嘩はおさまったよな?
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