僕は君のことが好きだった。
放課後になるな、放課後になるな。

授業中、ずっとその言葉を唱えていた。

でも、キーンコーンカーンコーン♪

授業終了のチャイムが鳴って、悪魔の放課後が来てしまった。

「拓くーん!行こ~!」

キーキー声で耳が痛くなる。

どこに行くとか、何一つ知らないけど別にいい。

大して知りたくないし。
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