何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「……」
「お前……なにニヤけてんだよ」
少し引き気味の遥斗は私から数歩後ずさっていた。
でも、私の頬は緩みっぱなしだ。
だって、遥斗が私の事を考えてくれてたって分かったから。
やっぱり遥斗は極悪人なんかじゃない。
優しくて、温かい人だ。
「ありがとう、遥斗!」
満面な笑顔を浮かべ遥斗にお礼を言う。
ありきたりな言葉しか言えないけど、これが私の素直な気持ちだ。
だから何度だって言うよ。
「ありがとう!」
「……何の事だよ」
プイッと私から顔を逸らす遥斗。
態度は冷たかったけど私は知っている。
それは照れ隠しだって。
だって……。
顔を背ける前に一瞬だけ見えたから。
遥斗の顔が真っ赤にに染まっていたところを……。
「おい、行くぞ」
スタスタと先に歩いていく遥斗。
その大きな背中をジッと見つめる。
後姿からでも分かる。
彼の優しさが……。
少し不器用な所もあるけど真っ直ぐで……
私にはない強さを持っている。
私も……私もあんな風になれたらな。
遥斗の背中を見つめているはずなのに、どこか遠くを見ているような感覚に陥る。
まるで闇の中へ堕ちていくようなそんな感じがする。
その時だった。
「おーい!
早くしろよ、置いてくぞ!!」
大きな声が私を導く様に飛んでくる。
そこには月明かりを背に立った彼が私に向かって手を伸ばしていた。
「早くしろ」
遠くて表情までは見えないはずなのに、優しく微笑んでいる様に見えた。
「……今行く!」
それにつられる様に私も笑顔になる。
そして、真っ直ぐと駆け出した。
貴方の元へと。
「お前……なにニヤけてんだよ」
少し引き気味の遥斗は私から数歩後ずさっていた。
でも、私の頬は緩みっぱなしだ。
だって、遥斗が私の事を考えてくれてたって分かったから。
やっぱり遥斗は極悪人なんかじゃない。
優しくて、温かい人だ。
「ありがとう、遥斗!」
満面な笑顔を浮かべ遥斗にお礼を言う。
ありきたりな言葉しか言えないけど、これが私の素直な気持ちだ。
だから何度だって言うよ。
「ありがとう!」
「……何の事だよ」
プイッと私から顔を逸らす遥斗。
態度は冷たかったけど私は知っている。
それは照れ隠しだって。
だって……。
顔を背ける前に一瞬だけ見えたから。
遥斗の顔が真っ赤にに染まっていたところを……。
「おい、行くぞ」
スタスタと先に歩いていく遥斗。
その大きな背中をジッと見つめる。
後姿からでも分かる。
彼の優しさが……。
少し不器用な所もあるけど真っ直ぐで……
私にはない強さを持っている。
私も……私もあんな風になれたらな。
遥斗の背中を見つめているはずなのに、どこか遠くを見ているような感覚に陥る。
まるで闇の中へ堕ちていくようなそんな感じがする。
その時だった。
「おーい!
早くしろよ、置いてくぞ!!」
大きな声が私を導く様に飛んでくる。
そこには月明かりを背に立った彼が私に向かって手を伸ばしていた。
「早くしろ」
遠くて表情までは見えないはずなのに、優しく微笑んでいる様に見えた。
「……今行く!」
それにつられる様に私も笑顔になる。
そして、真っ直ぐと駆け出した。
貴方の元へと。