何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
変わりたい
「梓沙!!」
全てを諦めた時、部屋に大きな声が響き渡った。
激しく開いたドアの音が聞こえ反射的に目を開く。
ココからではドアは見えないけど、でも声ですぐに分かった。
声の主も、その人が慌てているという事も。
「はる……と……」
別に泣いていた訳でもないのに声が掠れて上手く発することが出来ない。
「梓沙!」
ドタドタと煩いくらいの足音が近づき、その姿が社長越しに見えた。
そこには焦った顔をした遥斗が立っていた。
「何だお前は……?
どうやって入った!?」
慌てる社長の声なんか耳に入っていないかの様に遥斗は呆然と私たちを見ていた。
そして、パチリと目が合った瞬間、遥斗はそれを合図としたようにこっちへと駆けてきた。
「テメェ!!梓沙から離れやがれ!!」
怒気の籠った声が社長へと向けられる。
それと同時に遥斗は社長を私から引き離した。
「な……何をするんだ貴様は!!」
ベッドから転げ落ちた社長は地面へと這いつくばりながら遥斗を見上げた。
その顔には怒りが表れていた。
社長をこれ以上怒らせてはいけない。
柊家に、拓哉さんに迷惑が掛かる。
そう思い遥斗の腕を掴む。
全てを諦めた時、部屋に大きな声が響き渡った。
激しく開いたドアの音が聞こえ反射的に目を開く。
ココからではドアは見えないけど、でも声ですぐに分かった。
声の主も、その人が慌てているという事も。
「はる……と……」
別に泣いていた訳でもないのに声が掠れて上手く発することが出来ない。
「梓沙!」
ドタドタと煩いくらいの足音が近づき、その姿が社長越しに見えた。
そこには焦った顔をした遥斗が立っていた。
「何だお前は……?
どうやって入った!?」
慌てる社長の声なんか耳に入っていないかの様に遥斗は呆然と私たちを見ていた。
そして、パチリと目が合った瞬間、遥斗はそれを合図としたようにこっちへと駆けてきた。
「テメェ!!梓沙から離れやがれ!!」
怒気の籠った声が社長へと向けられる。
それと同時に遥斗は社長を私から引き離した。
「な……何をするんだ貴様は!!」
ベッドから転げ落ちた社長は地面へと這いつくばりながら遥斗を見上げた。
その顔には怒りが表れていた。
社長をこれ以上怒らせてはいけない。
柊家に、拓哉さんに迷惑が掛かる。
そう思い遥斗の腕を掴む。