何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
2人きりになった部屋は、静まり返っていた。
お互い話そうとはせずにただ沈黙だけが流れている。
「……ありがとう、助けてくれて。
証拠まであるって事は……あの人の不倫の調査依頼だったの?」
沈黙に耐えきれなくなった私は笑顔を浮かべながら遥斗の背中に語りかける。
遥斗はこちらを向く事なく話し出した。
でもその声は冷たいものだった。
「依頼は全く別のものだ。
あんな奴知らねぇし……証拠なんて何もねぇよ」
「え……?」
遥斗の言葉に驚くしかなかった。
てっきり依頼かと思った。
それに……証拠がないのにあんな危ない橋を渡るなんて……。
いつも依頼関係で動く時は証拠が大事だって言っている遥斗がこんな行動をするなんて思えない。
「どうして……じゃあ何であんな嘘を……?」
「馬鹿じゃねぇか!?」
遥斗の怒鳴り声が響き渡ったと思ったら勢いよく立ち上がった。
そしてベッドまで歩いてくると私の両肩を掴みながら怒鳴りつける。
「お前が襲われそうになってる時に呑気にカメラなんて向けられる訳ねぇだろーが!!
嘘でも何でも、お前を助けられるなら何でもしてやるよ!!」
大きな遥斗の声は凄く迫力があって怖いくらいだ。
でも……私の事を心から心配してくれているんだって遥斗の目が物語っているから……。
ちっとも怖くなんかなかった。
「遥斗……ありがとう……。
本当にありが……とう……遥斗がいなかったら私……」
声が震えていくのが分かる。
もし遥斗が来てくれなかったら、私は今頃あの社長に……。
考えただけで恐ろしい。
それを振り払う様に軽く頭を横に振るう。
お互い話そうとはせずにただ沈黙だけが流れている。
「……ありがとう、助けてくれて。
証拠まであるって事は……あの人の不倫の調査依頼だったの?」
沈黙に耐えきれなくなった私は笑顔を浮かべながら遥斗の背中に語りかける。
遥斗はこちらを向く事なく話し出した。
でもその声は冷たいものだった。
「依頼は全く別のものだ。
あんな奴知らねぇし……証拠なんて何もねぇよ」
「え……?」
遥斗の言葉に驚くしかなかった。
てっきり依頼かと思った。
それに……証拠がないのにあんな危ない橋を渡るなんて……。
いつも依頼関係で動く時は証拠が大事だって言っている遥斗がこんな行動をするなんて思えない。
「どうして……じゃあ何であんな嘘を……?」
「馬鹿じゃねぇか!?」
遥斗の怒鳴り声が響き渡ったと思ったら勢いよく立ち上がった。
そしてベッドまで歩いてくると私の両肩を掴みながら怒鳴りつける。
「お前が襲われそうになってる時に呑気にカメラなんて向けられる訳ねぇだろーが!!
嘘でも何でも、お前を助けられるなら何でもしてやるよ!!」
大きな遥斗の声は凄く迫力があって怖いくらいだ。
でも……私の事を心から心配してくれているんだって遥斗の目が物語っているから……。
ちっとも怖くなんかなかった。
「遥斗……ありがとう……。
本当にありが……とう……遥斗がいなかったら私……」
声が震えていくのが分かる。
もし遥斗が来てくれなかったら、私は今頃あの社長に……。
考えただけで恐ろしい。
それを振り払う様に軽く頭を横に振るう。