何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「梓沙!!」
遥斗と抱き合っていればドタドタと足音が聞こえてきた。
この声は……。
聞き慣れた声に私は顔を緩めた。
「レイヤ!」
遥斗に抱き着いたまま顔だけを横に向けて声が聞こえた方を向く。
そこにいたのは額に汗を浮かべたレイヤだ。
「無事なのか?」
「うん、遥斗のお蔭で何とか」
「そうか……よかった……」
安心したせいかレイヤはその場で座り込んでしまった。
驚いた私はレイヤの元へ行こうとするが、背中にガッシリと回された腕が私を離そうとはしなかった。
「遥斗?」
「いいから、ココにいろ」
「で……でもレイヤが……」
「アイツなら大丈夫だ」
“大丈夫だ”そう言いきられてしまったら断る訳にもいかない。
私はレイヤの方を見つめながらも『うん』と小さく頷いた。
「ってか2人ともどうやって部屋に入ってきたのよ!?
オートロックだし開かないはずなのに……」
「危ない目に合ったというのに……そこを気にするか普通……」
「ったく、本当に変だなお前は」
呆れた様なレイヤの声に遥斗は思い切り同意していた。
「気になるんだから仕方がないでしょ!?」
そう言えば『馬鹿か』と憐れんだように言われた。
しかも綺麗に声を揃えて……。
軽く落ち込んでいれば、さらっととんでもない会話が耳に入ってくる。
「ドアを壊した」
「……なるほど、だから簡単に開いたのか」
遥斗の言葉に納得した様にレイヤは頷いていた。
遥斗と抱き合っていればドタドタと足音が聞こえてきた。
この声は……。
聞き慣れた声に私は顔を緩めた。
「レイヤ!」
遥斗に抱き着いたまま顔だけを横に向けて声が聞こえた方を向く。
そこにいたのは額に汗を浮かべたレイヤだ。
「無事なのか?」
「うん、遥斗のお蔭で何とか」
「そうか……よかった……」
安心したせいかレイヤはその場で座り込んでしまった。
驚いた私はレイヤの元へ行こうとするが、背中にガッシリと回された腕が私を離そうとはしなかった。
「遥斗?」
「いいから、ココにいろ」
「で……でもレイヤが……」
「アイツなら大丈夫だ」
“大丈夫だ”そう言いきられてしまったら断る訳にもいかない。
私はレイヤの方を見つめながらも『うん』と小さく頷いた。
「ってか2人ともどうやって部屋に入ってきたのよ!?
オートロックだし開かないはずなのに……」
「危ない目に合ったというのに……そこを気にするか普通……」
「ったく、本当に変だなお前は」
呆れた様なレイヤの声に遥斗は思い切り同意していた。
「気になるんだから仕方がないでしょ!?」
そう言えば『馬鹿か』と憐れんだように言われた。
しかも綺麗に声を揃えて……。
軽く落ち込んでいれば、さらっととんでもない会話が耳に入ってくる。
「ドアを壊した」
「……なるほど、だから簡単に開いたのか」
遥斗の言葉に納得した様にレイヤは頷いていた。