何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「離せと言っている」
「離さないよ!
ちょっと落ち着いて……」
『落ち着いて』と言った瞬間
レイヤは私の腕を掴み壁に押し付けた。
突然の事で思考回路が途切れそうになるがなんとか自我を保ちながらレイヤを見上げる。
レイヤはそんな私を冷たい目で見下ろし、低い声を出した。
「梓沙がそんな顔をしているのに落着ける訳がないだろう」
「……レイヤ……」
「いくら五十嵐さんでも梓沙を傷つける事は許さん」
レイヤの言葉は凄く嬉しかった。
私はレイヤの事を裏切ったのに、それを許してくれただけじゃなくて……。
真剣に私の事を心配してくれている。
「ありがとう……ありがとね……。
でもいいの……遥斗は何も悪くないから。
悪いのは私なの、何も出来ない無力な私が悪いから」
遥斗の心を救う事も温める事も出来なかった。
「何があったかは知らないし、お前が聞くなというなら聞かない。
だがな……俺は五十嵐さんと約束した。
『梓沙を傷つける奴は俺が許さない。
もし泣かせるような事があってみろ……。
その胸糞悪い笑顔が2度と出来ないようにしてやる』と」
その言葉はレイヤが遥斗に言った台詞だった。
ホストクラブの路地裏で……。
あの時も今も、レイヤは私の事を本気で心配してくれているんだ。
「レイヤ、私は大丈夫だから」
「……」
これ以上……レイヤに心配を掛ける訳にはいかない。
だから必死に笑顔を作った。
レイヤは何も言う事なくただ私の顔を見つめていた。
「離さないよ!
ちょっと落ち着いて……」
『落ち着いて』と言った瞬間
レイヤは私の腕を掴み壁に押し付けた。
突然の事で思考回路が途切れそうになるがなんとか自我を保ちながらレイヤを見上げる。
レイヤはそんな私を冷たい目で見下ろし、低い声を出した。
「梓沙がそんな顔をしているのに落着ける訳がないだろう」
「……レイヤ……」
「いくら五十嵐さんでも梓沙を傷つける事は許さん」
レイヤの言葉は凄く嬉しかった。
私はレイヤの事を裏切ったのに、それを許してくれただけじゃなくて……。
真剣に私の事を心配してくれている。
「ありがとう……ありがとね……。
でもいいの……遥斗は何も悪くないから。
悪いのは私なの、何も出来ない無力な私が悪いから」
遥斗の心を救う事も温める事も出来なかった。
「何があったかは知らないし、お前が聞くなというなら聞かない。
だがな……俺は五十嵐さんと約束した。
『梓沙を傷つける奴は俺が許さない。
もし泣かせるような事があってみろ……。
その胸糞悪い笑顔が2度と出来ないようにしてやる』と」
その言葉はレイヤが遥斗に言った台詞だった。
ホストクラブの路地裏で……。
あの時も今も、レイヤは私の事を本気で心配してくれているんだ。
「レイヤ、私は大丈夫だから」
「……」
これ以上……レイヤに心配を掛ける訳にはいかない。
だから必死に笑顔を作った。
レイヤは何も言う事なくただ私の顔を見つめていた。