何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「可愛い顔して男を何人も誑かしてるって噂だよね~」
「そうそう!女の武器を使って社長を落としたって噂もあるよね~。
フシダラすぎ~」
ゲラゲラと笑い声が響き渡っている。
女の陰口程醜いものはないな、そう思いながら口角をあげた。
第三者の人間が見れば1人で笑っている不審な人だろう。
でも誰もいないからそんな事を気にする必要もない。
「でもさ、社長も社長だよね。
あの冷たい目も怖いしさ~」
「でも格好良いよね!」
「格好良いけど……厳しすぎて嫌だよ~」
話題はどうやら私から拓哉さんへと変わったらしい。
「社員みんな社長の事、苦手だよね」
「だって怖いもん!
そりゃあ皆嫌いになるわ~」
またもやゲラゲラと笑い出す女たち。
私はというと拳を握りしめ唇を噛みしめている。
私の事を言われるのは構わない。
だけど拓哉さんの事を悪く言われて黙ってなんかいられない。
……違うか……。
前の私だったら例え拓哉さんの事を悪く言われていても何も行動しなかったと思う。
拓哉さんの立場を考えて我慢していただろう。
でも……今は違う。
私は変わったんだ。
遥斗と出逢ってから。
「そうそう!女の武器を使って社長を落としたって噂もあるよね~。
フシダラすぎ~」
ゲラゲラと笑い声が響き渡っている。
女の陰口程醜いものはないな、そう思いながら口角をあげた。
第三者の人間が見れば1人で笑っている不審な人だろう。
でも誰もいないからそんな事を気にする必要もない。
「でもさ、社長も社長だよね。
あの冷たい目も怖いしさ~」
「でも格好良いよね!」
「格好良いけど……厳しすぎて嫌だよ~」
話題はどうやら私から拓哉さんへと変わったらしい。
「社員みんな社長の事、苦手だよね」
「だって怖いもん!
そりゃあ皆嫌いになるわ~」
またもやゲラゲラと笑い出す女たち。
私はというと拳を握りしめ唇を噛みしめている。
私の事を言われるのは構わない。
だけど拓哉さんの事を悪く言われて黙ってなんかいられない。
……違うか……。
前の私だったら例え拓哉さんの事を悪く言われていても何も行動しなかったと思う。
拓哉さんの立場を考えて我慢していただろう。
でも……今は違う。
私は変わったんだ。
遥斗と出逢ってから。