何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「これ以上、貴方達と話すことはありません」

「はぁ?」

「何様よアンタ!!」



女子社員の怒鳴り声が給湯室へと響き渡る。


弱い人ほどよく吠える。
強い人こそ無口なものだ……。


私は強くなりたい。
だから多くは語らなくてもいい。


だけどこれだけは伝えたい。



「私は何様でもない。
でも……自分が働く会社の社長を悪く言ったり、信じられない人にはなりたくない」



そう強く言い放てば女子社員は悔しそうに眉を顰めた。



「では……私はこれで……」



資料を持ち私は給湯室を出る。



「……何よあの女……」

「……でも一理ある気もする……」



そんな会話を背に私は歩き出した。
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