何でも屋と偽りのお姫様～真実の愛を教えて～

「遥斗の笑顔が見たいっ……」




真っ直ぐでキラキラ輝く……
遥斗の笑顔が見たい……。


肩を震わせながら私は1人で泣き続けた。
周りの人の目なんて気にする余裕なんてない。


ただ行き場のない哀しみを涙にかえて。



「馬鹿だな私は……本当に馬鹿……」



自分の恋心にすら気付く事が出来ないなんて。


しかも……。


やっと気付いたと思ったら失恋決定だし。



こんな事なら気が付かないままの方がよかった。


“偽装恋人”っていう訳の分からない関係のまま馬鹿やっていた方がずっと良かった。




「最低だ私……」



ごめんなさい……。
拓哉さん……貴方を裏切ってしまって……。