何でも屋と偽りのお姫様～真実の愛を教えて～

「お前が作り笑顔をする度にマジで胸が張り裂けるかと思った。
自分を抑え込んで我慢して……それでもお前が幸せだって思ってるならそれで良かった。
けどよ……やっぱり俺は梓沙には笑っていて欲しいからよ！
出来れば……その隣には俺がいてぇ、俺がお前を笑わせてやりてぇんだよ！！」



遥斗……。


私は……
貴方の事を好きでいていいんですか？


もっと……もっと……
貴方を好きになっていいんですか……？



心の声は聞こえていないはずなのに遥斗は見透かしたように笑顔を浮かべた。



「好きになれよ、もっと」

「はる……と！！」



勢いよく遥斗に抱き着けば優しく背中を撫でられる。
泣きじゃくる私を子供をあやすように抱き続けてくれる。


遥斗の優しさに包み込まれながら、私は声をあげて泣いた。
今まで我慢していた気持ちを爆発させる様に……。



「……お前は？」

「えっ……？」

「お前の気持ちも聞かせろよ」

「……もう分かるでしょ？」



恥ずかしくてふいっと横を向けば遥斗は意地悪な笑みで私の顔を自分の顔の方に向けた。