何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「梓沙、何を間抜け面をしているんだ」
「拓哉さん……間抜け面なんてしていませんよ」
私の隣に立つのは柊 拓哉(ひいらぎ たくや)。
私の婚約者であり、私が勤める大手企業の社長。
28歳という若さで業界ではかなり有名なやり手社長だ。
プラス……柊財閥という世界を股にかける財閥の息子。
これだけでも女性の人気を得られるが、容姿までもが完璧だった。
俳優やモデルにも引けを取らない顔やスタイルを持つ彼。
性格は冷たくて無関心だが、クールという捉え方をされるせいか女性から絶大な人気がある。
「柊さんじゃないですか!」
「……ご無沙汰しております、龍崎さん」
考え込んでいれば、明るい声が拓哉さんへと向けられていた。
声の方を向けばそこには、高級そうなスーツを身に纏ったいかにもお金持ちそうな中年男性が立っていた。
確かうちの会社の取引相手だ。
拓哉さんは、あまり好きではないと言っていたが……。
そんな素振りは微塵も感じさせてはいない。
とは言え、拓哉さんは取引相手だろうが笑顔を振りまく様なタイプではないから相手からしたら分からないだろうが……。
静かにタメ息をつけば、龍崎さんの視線が私の方へと向いた。
「如月さん、相変わらずお綺麗ですね~?」
厭らしい笑みを浮かべながら龍崎さんが向けるのは私の胸元だった。
その視線に吐き気を覚えつつも、震える口角を無理やり引き上げた。
「拓哉さん……間抜け面なんてしていませんよ」
私の隣に立つのは柊 拓哉(ひいらぎ たくや)。
私の婚約者であり、私が勤める大手企業の社長。
28歳という若さで業界ではかなり有名なやり手社長だ。
プラス……柊財閥という世界を股にかける財閥の息子。
これだけでも女性の人気を得られるが、容姿までもが完璧だった。
俳優やモデルにも引けを取らない顔やスタイルを持つ彼。
性格は冷たくて無関心だが、クールという捉え方をされるせいか女性から絶大な人気がある。
「柊さんじゃないですか!」
「……ご無沙汰しております、龍崎さん」
考え込んでいれば、明るい声が拓哉さんへと向けられていた。
声の方を向けばそこには、高級そうなスーツを身に纏ったいかにもお金持ちそうな中年男性が立っていた。
確かうちの会社の取引相手だ。
拓哉さんは、あまり好きではないと言っていたが……。
そんな素振りは微塵も感じさせてはいない。
とは言え、拓哉さんは取引相手だろうが笑顔を振りまく様なタイプではないから相手からしたら分からないだろうが……。
静かにタメ息をつけば、龍崎さんの視線が私の方へと向いた。
「如月さん、相変わらずお綺麗ですね~?」
厭らしい笑みを浮かべながら龍崎さんが向けるのは私の胸元だった。
その視線に吐き気を覚えつつも、震える口角を無理やり引き上げた。