何でも屋と偽りのお姫様～真実の愛を教えて～

「……んっ……」



眩しい光が私の体に降り注いでいる。

もう朝か、そう思いながら目を開ければいつもと違う景色が目に映る。
そうだ、ここは屋敷じゃない。
昨日……抜け出して、全てを終わらせたんだ……。


寝惚ける頭が徐々に覚醒しだす。


腰にだるさを覚えながらも体を起こせば何も身に着けていない体が昨日の事を思い出させてくれる。



「私……遥斗と……」



体の関係を持つことは初めてじゃない。
でも初めてみたいなものかもしれない。


だって今回は……
お互いに愛があると認めているから……。


哀しみを埋める為でも、救う為でもない。


男と女として……。
愛し合っている証明をしたのだから……。



「遥斗は……？」



横を向いても遥斗はいなかった。
ベッドに温もりもない……。


どうして……？



私は急いで服を身に着けてリビングへと向かう。