何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「梓沙!」

「お願い遥斗。
私で役に立てるなら力になりたいの」



私が苦しい時は、遥斗が助けてくれた。
遥斗がいなかったら私は今ここにいないと思うから……。

だから……。
今度は私が誰かを助ける番なの。


苦しみを知る私だから出来る事もある。
そう信じて……。



「……ハァ……」



遥斗は深くタメ息をつくと、強く髪を掻きむしっていた。
そして呆れた様に吐き捨てる。



「お前は1度言い出したら聞かないからな。
仕方がねぇ、お前が担当しろ」

「あ……ありがとう!!」

「その代り」



遥斗が許可をしてくれた事が嬉しくて笑みを浮かべれば間髪入れずに言葉を放たれる。



「俺も一緒に担当する。
それでいいですか?」

「えぇ、僕は構いません」



依頼人の了承を得た所で今回の依頼は私と遥斗が担当する事になった。
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