何でも屋と偽りのお姫様～真実の愛を教えて～
1週間が経った頃



片瀬さんの依頼に苦戦する私の元に新たな情報が入った。
それは進藤さんの勤めている小学校が分かったとの事だった。


情報源は勿論この人……。



「カオルさんって凄いですね……。
あれだけの情報で小学校を割り出しちゃうって……」

「そんな事あるかな」



満面な笑みでコーヒーを啜るカオルさんは私に1枚の小さな紙を差し出す。
そこには小学校の住所や電話番号が書かれていた。



「ってゆーか、今日はハルさんもレイもいないんだね？」

「あぁ……何か突然、依頼が入ったみたいで……」



今朝に電話で依頼が入ったんだ。
力仕事だから私は除外されたけど……。


おかしいな……。
直ぐに終わるって言ってたのに。


チラッと時計を見ればお昼の1時を指していた。



「そっか。
まぁあの人たちがいない方が梓沙ちゃんとゆっくり出来て嬉しいけど」



綺麗な顔を怪しげに歪ませてウインクをするカオルさん。
そんな彼女……いや、彼か……綺麗すぎて女の人だと勘違いしちゃう。
そんな彼を無視しながら私は手の中にある紙を見つめた。
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