何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「これは……!!」
お義兄さんは手の中にある物を見た途端に目を丸くした。
彼の手の中にあるのは、白い馬の形をしたものがある。
それは……チェスの駒だ。
でも……ただの駒なんかじゃない。
「これは……お義兄さんと貴方の親友である……遥斗の思い出の品ですよね……?」
これと色違いの黒のチェスの駒は……。
お義兄さんの机の上に置いてあった。
そして、この駒は何でも屋の遥斗のデスクの引き出しにあったものだ。
2人が親友だったという証だ。
「“九条”はお義母様の前の苗字だったんですね」
「っ……何でそれを……。
って言うか何でキミがこれを……。
まさか……何でも屋の五十嵐 遥斗は……」
「はい。
貴方の大学時代の親友ですよ」
真っ直ぐとお義兄さんを見て私は口を開いた。
遥斗が何でも屋を始めた理由も……
お義兄さんの事をずっと後悔しているって事も。
私と遥斗の関係も。
全てを話せばお義兄さんは地面へと崩れ落ちてしまう。
「いがらし……アイツって……本当に……馬鹿だよなっ……。
黙っていなくなった俺の事を……忘れずに……」
ポロポロと流れる涙を見ながら私はそっとお義兄さんの肩を抱きしめた。
もう泣かなくていい。
貴方は幸せになっていい。
そう願いを籠めて……。
お義兄さんは手の中にある物を見た途端に目を丸くした。
彼の手の中にあるのは、白い馬の形をしたものがある。
それは……チェスの駒だ。
でも……ただの駒なんかじゃない。
「これは……お義兄さんと貴方の親友である……遥斗の思い出の品ですよね……?」
これと色違いの黒のチェスの駒は……。
お義兄さんの机の上に置いてあった。
そして、この駒は何でも屋の遥斗のデスクの引き出しにあったものだ。
2人が親友だったという証だ。
「“九条”はお義母様の前の苗字だったんですね」
「っ……何でそれを……。
って言うか何でキミがこれを……。
まさか……何でも屋の五十嵐 遥斗は……」
「はい。
貴方の大学時代の親友ですよ」
真っ直ぐとお義兄さんを見て私は口を開いた。
遥斗が何でも屋を始めた理由も……
お義兄さんの事をずっと後悔しているって事も。
私と遥斗の関係も。
全てを話せばお義兄さんは地面へと崩れ落ちてしまう。
「いがらし……アイツって……本当に……馬鹿だよなっ……。
黙っていなくなった俺の事を……忘れずに……」
ポロポロと流れる涙を見ながら私はそっとお義兄さんの肩を抱きしめた。
もう泣かなくていい。
貴方は幸せになっていい。
そう願いを籠めて……。