何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
遥斗の車に乗り込めば行き先を尋ねられる。


えっと確か今日の拓哉さんのスケジュールは……。
14時から会議で……。
16時から……。



「病院」

「は?」

「病院に向かって!
今日は通院の日なの!!」

「了解」



遥斗はニッと笑うとアクセルを踏みしめた。



車内は静寂に包まれていたけど
不思議と嫌な気分にはならない。


それはきっと……。
一緒にいるのが遥斗だから。


どんな沈黙でも遥斗が相手だと、それは心地良さに変わるんだ。


例え……会えない時間が長かったとしても……。



私たちの想いに変わりはないから。
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