何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
両肩を掴まれ、真剣な目つきで見られる。



「俺はお前と2人で幸せになりてぇ」

「っ……」



真っ直ぐな言葉にドクンと胸が高鳴った。
何か言わなきゃいけないのに、煩いくらいの鼓動が邪魔をして上手く喋れない。



「お前が隣にいないと落ち着かねぇんだよ。
それに……お前の隣には俺がいたい。
他の奴なんかに……やらねぇよ……!!」



遥斗の想いが嬉しくてついニヤけてしまう。
大好きな人にこんな事を言われて嬉しくない訳がない。


それに……。
遥斗の隣に他の女の人がいるなんて想像するだけで嫌だ。



私の頭に浮かぶのは、街中で遥斗とカオルさんが歩いているのを見た時の事だった。
その時はまだカオルさんの存在を知らなかったし、カオルさんが男だと言う事も知らなかった。
だから……勝手に彼女だと勘違いして、勝手に傷ついて……。
それがキッカケで遥斗への恋心に気付いたんだけど。


でも……。
もうあんな想いはしたくない。


私は……遥斗が大好きだから!



「私も……貴方の隣にいたい!」



そう言えば再び私の体は強く抱きしめられた。
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