何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
彼と付き合い始めたのは大学1年の頃だ。
その頃はまだ拓哉さんが柊財閥の息子だとは知らなかった。
どこか周りとは距離を置き、敵対心を抱いていた彼にいつの間にか惹かれていった。
そして……彼を守りたい……そう思ったんだ。
拓哉さんの家柄や彼の本性……異常な愛情な持ち主だと知った後もそれは変わらなかった。
私は拓哉さんが好きだから。
どんな彼でも受け止める。
「あっ!!
柊さんじゃないですかー?」
硬く決意をした時、猫なで声で拓哉さんを呼ぶ女の人の声が聞こえた。
それも1人、2人じゃない。
何十人もの女の人が私たちを囲んでいた。
拓哉さんは抱きしめていた私の体を少し離して女の子たちへと視線を向けた。
面倒くさそうに僅かに顔を顰める。
拓哉さんが何も言わない事をいいことに女の子たちは彼へと纏わりつく。
彼の腕に手を回しながら、私を押しのけるように拓哉さんを奪っていく。
彼女たちにとっては私はいないも同然の存在だ。
普通は婚約者が隣にいたら他の女性を近づけないだろう。
でも、拓哉さんは違った。
受け入れる事は無いが、突き放す事も無い。
だから女の子たちが更に熱を上げるのだ。
この光景にも慣れた。
拓哉さんが女の子たちを無下にしないのには理由があると知っているから。
このパーティーは大規模なモノでありちょっとやそっとの金持ちの人間は出入りが出来ない。
つまり……この女の子たちもどこぞの大金持ちのご息女だということ。
拓哉さんが彼女たちに酷く当たれば厄介なことになりかねない。
面倒な事が大嫌いな拓哉さんはいつもこうして女の子たちをあしらっていたのだ。
その頃はまだ拓哉さんが柊財閥の息子だとは知らなかった。
どこか周りとは距離を置き、敵対心を抱いていた彼にいつの間にか惹かれていった。
そして……彼を守りたい……そう思ったんだ。
拓哉さんの家柄や彼の本性……異常な愛情な持ち主だと知った後もそれは変わらなかった。
私は拓哉さんが好きだから。
どんな彼でも受け止める。
「あっ!!
柊さんじゃないですかー?」
硬く決意をした時、猫なで声で拓哉さんを呼ぶ女の人の声が聞こえた。
それも1人、2人じゃない。
何十人もの女の人が私たちを囲んでいた。
拓哉さんは抱きしめていた私の体を少し離して女の子たちへと視線を向けた。
面倒くさそうに僅かに顔を顰める。
拓哉さんが何も言わない事をいいことに女の子たちは彼へと纏わりつく。
彼の腕に手を回しながら、私を押しのけるように拓哉さんを奪っていく。
彼女たちにとっては私はいないも同然の存在だ。
普通は婚約者が隣にいたら他の女性を近づけないだろう。
でも、拓哉さんは違った。
受け入れる事は無いが、突き放す事も無い。
だから女の子たちが更に熱を上げるのだ。
この光景にも慣れた。
拓哉さんが女の子たちを無下にしないのには理由があると知っているから。
このパーティーは大規模なモノでありちょっとやそっとの金持ちの人間は出入りが出来ない。
つまり……この女の子たちもどこぞの大金持ちのご息女だということ。
拓哉さんが彼女たちに酷く当たれば厄介なことになりかねない。
面倒な事が大嫌いな拓哉さんはいつもこうして女の子たちをあしらっていたのだ。