何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
頑なに拒否をしていれば五十嵐さんはハァッと大袈裟にタメ息をついた。
諦めてくれたのだろうか。
そんな甘い期待が浮かぶがそれは一瞬にして消えた。
「この手段だけは使いたくはなかったが……。
ここまで頑固なお姫様相手には使わざる得ないよな?」
そう言いながら悪魔顔負けの笑みを浮かべる五十嵐さん。
いったい何が……。
そう思っていれば声が聞こえてくる。
『……私だって同じです。
こういうの嫌いなんです。
いくら着飾っても私自身は消せない。
自分らしくないと分かっているのにそれに逆らえず染まろうとする。
馬鹿みたい……』
私も五十嵐さんも口は開いていないのに部屋に落される声。
その声は紛れもなく私の声だった。
そして、この言葉は私がパーティーの時に五十嵐さんとの会話で言った言葉……。
でもどうして……。
「仕事柄……これを使うのが癖でな」
「ぼ……ボイスレコーダー!?」
彼の手に収まる黒い機械を見ながら私は目を見開いた。
「あの時は浮気調査の為にこれを使っていたが……。
まさかこんな声が入っているとはな……。
言っとくけど……お前との会話は全部ここに収まってるから。
言いたい事……分かるよな?」
ニヒルな笑みが私に突き刺さる。
諦めてくれたのだろうか。
そんな甘い期待が浮かぶがそれは一瞬にして消えた。
「この手段だけは使いたくはなかったが……。
ここまで頑固なお姫様相手には使わざる得ないよな?」
そう言いながら悪魔顔負けの笑みを浮かべる五十嵐さん。
いったい何が……。
そう思っていれば声が聞こえてくる。
『……私だって同じです。
こういうの嫌いなんです。
いくら着飾っても私自身は消せない。
自分らしくないと分かっているのにそれに逆らえず染まろうとする。
馬鹿みたい……』
私も五十嵐さんも口は開いていないのに部屋に落される声。
その声は紛れもなく私の声だった。
そして、この言葉は私がパーティーの時に五十嵐さんとの会話で言った言葉……。
でもどうして……。
「仕事柄……これを使うのが癖でな」
「ぼ……ボイスレコーダー!?」
彼の手に収まる黒い機械を見ながら私は目を見開いた。
「あの時は浮気調査の為にこれを使っていたが……。
まさかこんな声が入っているとはな……。
言っとくけど……お前との会話は全部ここに収まってるから。
言いたい事……分かるよな?」
ニヒルな笑みが私に突き刺さる。