何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「レイヤ……ごめんなさい」



きちんと謝らなければいけない。

もしレイヤが許してくれなくても誤った判断をしてきた自分が悪い。
だから、何度だって謝ろう。


また2人で笑いあえるように。



「梓沙……?」



首を傾げる彼に私の今までの事を話した。


拓哉さんと生きる為に全てを捨てた事。
自分が間違っていた事。
これからもレイヤと一緒にいたいって事。



黙ったまま私の話を聞くレイヤ。


全てを話し終われば
小さなタメ息が聞こえてくる。



「馬鹿だとは思っていたが……
ここまで馬鹿だったとはな」

「うっ……。
返す言葉がございません……」



俯いたまま言えば頭の上に温もりを感じた。



「……お帰り、梓沙」

「……ただいま……レイヤ!」



骨ばった大きな手が不器用に私の頭を撫でまわす。

女の子慣れをしていないのか少し力が強かったけど今の私にはちょうど良かった。



「レイヤ……ありがとう」



こんな私を受け入れてくれてありがとう。
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