たからもの

あの日

あの日。
わたしが中学校に入学してまもない頃。

隣の席で仲良くなった優美と廊下を歩いていたときすれちがった人。
その、ある1人の人に目が止まった。

別にイケメンでもないし、背も低い。
むしろ地味。

それがあの人。
そう、裕巳だった。

裕巳の第一印象は、真面目でガリ勉の人見知り。


< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop