男の秘密
「何かいい事あったの?」

休憩の為、給湯室でコーヒーを淹れていたら、後ろから声をかけられた。

「!? 松永主任。主任も休憩ですか?」

不意に声をかけられたので、びっくりしたが、すぐに落ち着いて話すことが出来た。

「あぁ、それより・・何かいい事あったの?」

「え! いえ、そんな・・あ、コーヒー淹れますね」

『やだ、顔に出てた?!しっかりしないと』

「で、何があったの?」

更に聞いてくる松永に何と答えたら良いのか困った。

「主任にお話するような凄い話では無いんです。ただ、ちょっと嬉しい事があっただけです」

ふふっと笑いながら、出来上がったコーヒーを何か言いたそうな松永に手渡し、自席に戻る。

羽奈にはメールで朝一に旨くいった事を伝えた。

返信メールで、祝福の言葉と、今度の飲み会の時にゆっくりと聞かせてね書いてあった。

緩んでいた気持ちを引き締めて、仕事に励む。
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