男の秘密
昔々の遠足の前のような、ドキドキとワクワクを感じながら眠りにつく。」

前回の植物園の時のドキドキとは訳が違う。

あの時のドキドキは素敵な男性と出かけるドキドキ。

今回は人生初の彼氏との初デート。

そんな事を考えてしまったせいで、少しも眠気が来なくなってしまった。

眠気の来ないまま朝を迎えてしまい、ここから眠ると絶対に寝過ごす事になると思い、起きる事にした。





夕方までの時間は、保存食作りに充てた。

体を動かしていないと眠気に襲われそうなのと、忙しい忍の為に日持ちする料理を作ったり、冷凍出来るものを作ったりしていた。

お昼前に忍からのメールで５時３０分頃到着すると連絡が入っていたが、作業に夢中になっていると、あっという間に５時を過ぎていた。

RRRR・・・　着信音が室内に鳴り響く。

「！」

慌てて電話を取ると、忍からだった。

時間より少し遅れるとの事で、残念なような、ホッとしたような気がした。

「急いで用意しないと」

タッパーに出来上がった料理を詰めて、自分用と忍用に分けていく。

もう一度鏡を見て身だしなみのチェックをしていると、また電話が鳴った。

下に着いたとの事で、忍用の料理が入った袋を持って降りていく。
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