男の秘密
「嫌な思いをさせてごめん。でも、今の言葉はプロポーズの返事だと思って良い?」

「はい。私を忍さんのお嫁さんにして下さい」

優を抱く、忍の腕に力が篭り、少し苦しかったが、幸せだった。

「じゃぁ、記者会見で優の事話しても良い?」

「え?私の事?」

「結婚を前提に付き合っている彼女がいますって」

体を離されて、お互いの顔が見られるようにしてから、忍がそう言うので、優の顔は見る見る真っ赤なりんごのようになった。

「て、テレビで言うの?!」

「名前や顔は出さないから」

「う、分かった・・わ」

忍は、恥ずかしくて俯いてしまう優をもう一度抱きしめて、頭にキスを落とした。

「良かった。
 そうだ、今回の事連絡しないといけないから、電話してきていい?」

「うん」

「直ぐ戻る」

忍が部屋を出て行く後姿を見ていたが、ふと室内が気になり見渡した。
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