男の秘密
『不安になってはダメだわ。もし、忍さんが日本を離れるのなら、私もついていく覚悟をしなければ』

忍を知る前なら羽奈が居てくれればそれだけで良かったのに、忍と出会ってしまった今はそれだけでは満足出来ない自分がいる。

『欲張りになったわね・・』

ふぅとため息をついた。

欲張りだと言われても、もう忍の居ない人生を考える事が出来ないからには、覚悟を決めるしかない。

だが、覚悟さえ決めてしまったら、後は妙に安心できてしまった。

なんの根拠もない安心感に身を委ねて優は眠りについた。
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