男の秘密
「ううう・・」

恨めしそうに羽奈を見る優。

「嫌いじゃないんでしょ。食事くらい行ったらいいじゃない」

「だって、私の恋愛スキルがない事、羽奈は知ってるでしょ」

「知ってるわ、でもそんなこと言ってたら、一生結婚できないわよ」

羽奈の言っている事は、頭では解る。

でも、いざとなったらどうして良いのか解らない。

「それに、付き合ってくれって言われたわけじゃなく、連絡してくれって言われただけでしょ。
もしかしたら、本当にお礼だけかもしれないわよ。」

「そうだよね。勘違いしてた」

ホッとした表情の優を見て、羽奈はほくそ笑んだ。

『相手の連絡先なら聞いて放置出来るけど、自分の連絡先を教えるって、絶対脈ありよね
まぁ、そんな事言って優を警戒させちゃ駄目だから言わないけど』

♪~

優の携帯がメールの着信を知らせる。

「!?」

あまりの事に思わず携帯を取り落としそうになった。

「もう返信来たの?!」
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