男の秘密

見ると見知らぬアドレスだった。

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件名　忍です
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連絡ありがとう。

風邪はもう大丈夫だ。
心配かけたね。

来週の木曜日は空いてる？
お礼に食事をご馳走したいんだけど。

都合が悪かったら、良い日を知らせて。
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「忍さんっていうのね。」

文面を一緒に見ながら羽奈が言う。
「ええ。」

『こんなに早く返信してくれるなんて。もしかして待たせてた？』

文面を見ていると胸が高鳴ってきた。

「来週の木曜日・・・。予定無いわよね？」

「ええ、残念ながら何時も通りよ」

交友関係が殆ど無い優は、月に一度の同期会と羽奈との予定しかない。

「じゃぁ、木曜日はオッケーという事で」

「あ！」

っと言う間に優の手元から携帯を奪い、素早く返信してしまう。