一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました
コクリと頷く田辺さんを見て、少し考える。

田辺さんが恋愛をするにはどうしたらいいのか。

私たちが出来ることはなにか。

どう背中を押してあげたらいいのか。

元木さんの元へ戻り、また仲良くテニスを楽しんでいるふたりを見て頭を悩ます。


「ねぇ、菅原くん」


審判を課長と代わり、休憩している菅原くんに質問を投げかける。


「元木さんって田辺さんのこと、好きかな?」

「どうかな。異性としてっていうより妹みたいな感覚に近そうだけど」


言われてみればそう見えなくもない。

小柄な田辺さんは周りの女性たちに比べてとても幼く見えるから。


「でも恋愛対象として見てあげて欲しいんだよね」

「まだ分かんないよ。ただもうすぐ途中のアンケート取る時間だからそれ見ればハッキリするんじゃない?」


そっか。

ドキドキしながら元木さんの回答用紙を広げる。
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