一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました
「『起業したばかりで忙しく、家庭を顧みる余裕のなかったお父様をお母様は支えることをしなかった上に、浮気しているんじゃないかと勘違い。喧嘩が絶えず、あれよあれよと言う間に離婚した』」
家族のために仕事をしているだけだと何度説明しても先入観の強い奥様は聞く耳を持たなかった。
「『それを幼いながらも目にし、父親に引き取られ、間近で苦労を見て来た現会長は、仕事に理解のある人を伴侶に選ぶことを心に決め、それには社内で見つけるのが一番だという結論にたどり着いた』」
有言実行をモットーとして掲げている会長は早々に社内で伴侶となる女性を得た。
それは会長が思い描いていたよりもはるかに大きな信頼と実績をもたらしてくれて、今では入社困難な会社として有名になっている。
「『浮気をしていないのに、浮気を疑われ離婚にまで至った父親を不憫に思って作った課』」
それが『社内恋愛推進課』なのである。
御年80歳の会長は、創業者であるお父様から会社を継ぐ際、『社内恋愛推進課』を創設した。