一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました

「無理なものは無理です!」


助けを求めるように蓮見さんを見ると、その視線を私から菅原くんへ移した。


「え、俺?」


視線を受けた菅原くんが首を傾け、蓮見さんを見た。


「美羽ちゃんのサポートしてあげてくれる?」

「サポートっすか?後輩の俺が?」


納得いかない様子の菅原くんに蓮見さんは真面目な顔で理由を告げた。


「菅原くんは今回、結構いい働きをしてた。それになにより美羽ちゃんのこと好きなあなただからこそ、美羽ちゃんの力になってあげられると思うの」


好きって…。

菅原くんはただ私をからかっているだけなのに、それを理由にされても納得がいかない。

でも、ひとりで責任を背負って里香と耀に向かうよりは菅原くんがいてくればありがたい。


「責任を分担させてしまうのは申し訳ないけど」


相談室にふたり残り、今後の相談をする前に頭を下げる。


「よろしくお願いします」

「ん」


そう菅原くんがひと言答えた直後、出て行ったはずの蓮見さんが戻って来た。

そしてその背後には…


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