一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました
機転の良さと頭の回転の速さは私よりもはるかに菅原くんの方が勝る。
だから菅原くんと同じスタンスを取り、真っ直ぐ里香の方を向く。
「鈴木さんですが、彼は優さんの弟さんです」
「え?だって苗字…」
偽りの苗字が私たちがついた嘘だと里香は気付いた。
そして今度は少し考えたあと、言った。
「どうしてお兄さんは彼と一緒にいてあげなかったの?鈴木さん…じゃなかった、中村さんの弟さんはアルコール中毒になる一歩手前だったのよ、兄弟ならお酒に強いかどうか分かるでしょう?」
それは私たちも分からない。
そう答えようとした時、相談室のドアが開いた。
「きみは本当に優しい女性なんだな」
「ちょっ…!なんでここに優さんが?!」
菅原くんが驚くのを他所に優は室内にズカズカと入って来た。
「ちょっと勝手に入って来ないでくださいよっ」
菅原くんが止めるのも聞かず、優は里香の隣に腰を落とした。
里香も怪訝な顔をして優を見ている。
これはさすがに見て見ぬ振り出来ない。
菅原くんに代わって優に注意する。
「優さん。勝手なことは許されませんよ」
明らかに無視する優を問い詰める。
「なぜここにいるんですか?いつから話しを聞いていたんですか?ここは防音室です。話は漏れないはずです」
故意的にドアを開けない限り、会話の途中で割って入って来れるはずがない。
優の行動は度を超えている。
「ノックしたはしたが?」
シレッと嘘をつく優にさすがに私の堪忍袋の尾が切れた。
だから菅原くんと同じスタンスを取り、真っ直ぐ里香の方を向く。
「鈴木さんですが、彼は優さんの弟さんです」
「え?だって苗字…」
偽りの苗字が私たちがついた嘘だと里香は気付いた。
そして今度は少し考えたあと、言った。
「どうしてお兄さんは彼と一緒にいてあげなかったの?鈴木さん…じゃなかった、中村さんの弟さんはアルコール中毒になる一歩手前だったのよ、兄弟ならお酒に強いかどうか分かるでしょう?」
それは私たちも分からない。
そう答えようとした時、相談室のドアが開いた。
「きみは本当に優しい女性なんだな」
「ちょっ…!なんでここに優さんが?!」
菅原くんが驚くのを他所に優は室内にズカズカと入って来た。
「ちょっと勝手に入って来ないでくださいよっ」
菅原くんが止めるのも聞かず、優は里香の隣に腰を落とした。
里香も怪訝な顔をして優を見ている。
これはさすがに見て見ぬ振り出来ない。
菅原くんに代わって優に注意する。
「優さん。勝手なことは許されませんよ」
明らかに無視する優を問い詰める。
「なぜここにいるんですか?いつから話しを聞いていたんですか?ここは防音室です。話は漏れないはずです」
故意的にドアを開けない限り、会話の途中で割って入って来れるはずがない。
優の行動は度を超えている。
「ノックしたはしたが?」
シレッと嘘をつく優にさすがに私の堪忍袋の尾が切れた。