一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました
「美羽ちゃーん!」
"私たち"に含まれる菅原くんの声が遠くから聞こえた。
目を凝らして見れば30メートルくらい先に手を大きく振っている金髪の男がいる。
「菅原くん、どうしたの?里香は?」
駆け寄って来た菅原くんに聞く。
「美羽ちゃんたちが来るの遅いから連絡したのに出ないからさ。なにかあったんじゃないかと思って心配したんだよ」
「あぁ!ごめん」
耀との話に夢中になってて分からなかった。
鞄からスマートフォンを取り出すと菅原くんからの着信とメールが届いていた。
「ごめんね」
もう一度謝ると無事ならいいと笑って言って私と耀の前を歩き、店へと誘導してくれた。