LOVE ―先生と私―

「あのぉ…迷惑かけちゃってすいません。」


私と先生は保健室を出て教室に向かって歩いていた。


「迷惑じゃないですよ。」
先生はそう言って私を見た。


いつもは鋭い目をしてるのに私を見つめる目はとても優しかった。


あぁ~やばい…!!

かっこいいよお…!!!


私はちょっと気になってたことを先生に聞いてみた。


「あの…でもよかったんですか?勝手に授業自習にして…?」


「…まずかったでしょうね。」

「えぇっ!!すいませんっ!!じゃあ急いで戻らないとっ!!急げばまだ授業間に合いますよっ!!!先生っ!!!」

私は慌てて走ろうとした……でも先生にそれは阻止された。

………また腕掴まれたよ~……

「廊下は走ってはいけません。……と書いてあります。」

そう言って先生は廊下のはりがみを指さして笑った。


……ほらまた。

そうやって優しく笑ってくれるその笑顔に私はどんどん惹かれてく。

先生は知らない。


私の胸がひどく高鳴ってることを。
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