LOVE ―先生と私―

純愛

先生は車を発車させてまた家に向かった。



でもその車内はさっきとは違うあたたかい空気が流れていた。



私は運転する先生の横顔をじっと見た。




沈みかけた夕陽に照らされる先生はとてもかっこよくて…




私は思わず


「先生、好き」


そう言ったんだ。




心から誰かに伝えたい。




初めてそう思えたコトバが、先生に対する好きでよかった。




本当にそう思えた。




先生は夕陽に染められ朱い顔をもっと赤くして、幸せそうに笑った。



あ~ぁ…



その笑顔…




また好きになっちゃうじゃん。



先生はずるいよ。



私をとりこにさせる才能があるんだもん。



きっとこれからも。



その才能は磨かれていくんだ~…



ほんとずるいよ。



私にもそんな才能あるといいのにな。



そんなことを思った。



先生は感情表現が苦手だからこれからわかんなくなることイッパイだよね……



だからこの気持ちを。



この彼の笑顔にのせて信じよう。



それならきっと私には百万馬力にちがいないから。
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