恋より先に愛を知る



海斗のおかげで、彼の冷たい電話のことを
引きずることなく日々を過ごしていた。


カウンセリングも順調で、
薬も毎日かかさず飲めるようになっていく。


最近になって通い出した料理教室でも
楽しく料理を覚えていって、充実した毎日を
過ごせているのを実感できていた頃。



ケータイが音をたてて鳴った。




「・・・あかね、かずさんからだよ」


お母さんが私のケータイ画面を見てそう言った。


あの人から?


今までくれることなんてなかったのに、
そんな彼から一体何の用?



私は恐る恐る画面を開いた。





―やっほー、ちょっと
 聞きたい事あるんやけどいい?―




聞きたい事?


その文字にぞくっとする。



こんな聞き方をする時って、だいたい怒っている時。



私、また何か気に障ることした?


私、また怒られるの・・・?




―なにー?―




びくびくすると余計怒られる。


そう思った私は何気なく、
なんとなく明るい文を送り返した。



返事はすぐ返ってきて、
音が鳴るたびに胸がきゅうっと苦しくなった。





―ツイッターの日にちって、なんかを数えてるん?―





―日にち?―





―4か月がうんぬんってやつ―









日にち・・・。




ツイッターを開いた先に、
私のプロフィールのページが写る。












〈4か月と6日〉









ああ、このことかな?



これは・・・この日にちは・・・。




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