不器用な恋模様
「橘。ありがとう」
本当にありがとう。
橘が有川のこと本気で心配してんだなって有川のことどんだけ大切にしてるか伝わったよ。
あと、さっきまで悩んでいたこの気持ちも…やっとわかったよ
記憶がない…?
傷つけた?
そんなの関係ない!
今の俺は有川のことが好きだ
ただそれだけでいいじゃねぇか、追いかける理由なんて
「たくっ…どこいったんだよ」
意外と足が早いのか、有川の姿は見当たらなかった
その時俺は何となく学校の所からそんなに遠くない横断歩道にむかった
なんでそんな所を目指したのか分からなかったけど、考えてる余裕なんてどこにもなかった