鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
瀬田君は、だらけていたさっきとは打って変わって素早い動作で、立花さんのもう片方の手も掴んだ。
向き合って、手を握り合っている状態。
あ、握りあってる、じゃなくて、一方的に彼女が握られてる、のが正解かな?
「あいつら朝からなにやってんだか」
登校してきた長岡君が、教室の入口からクラスメイトの目線の先を見やって、やれやれ、とため息を漏らした。
「ちょっと……!
週末お互いバイトで会えなかっただけでしょ?!
おおげさだよっ?」
……。
週末ってことは、土曜日と日曜日の2日間ってことだよね?
2日……。
たった2日会えないだけで、足りなくなるんだ。
向き合って、手を握り合っている状態。
あ、握りあってる、じゃなくて、一方的に彼女が握られてる、のが正解かな?
「あいつら朝からなにやってんだか」
登校してきた長岡君が、教室の入口からクラスメイトの目線の先を見やって、やれやれ、とため息を漏らした。
「ちょっと……!
週末お互いバイトで会えなかっただけでしょ?!
おおげさだよっ?」
……。
週末ってことは、土曜日と日曜日の2日間ってことだよね?
2日……。
たった2日会えないだけで、足りなくなるんだ。