鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
立花は頬ずえをついたままの格好で目を閉じ首をこっくりこっくりとしていて、今にも机に頭を打ちそうだ。
普段授業は真面目に受けるタイプなのに居眠りとは珍しい。
なにか疲れているのだろうか。
俺は居眠り中の立花をわざわざ起こすこともせず、瀬田に話しかけることにした。

「瀬田、この案に反対か?」

「ああ、反対だね。
賛成なんて出来ない」

「瀬田は時々頑固でかたくなだな。
どうして反対だ」

俺はメガネを引き上げながら瀬田に尋ねた。
瀬田は不機嫌そうに、腕だけでなく足まで組み始めた。
さすが長身イケメン、不機嫌そうなのに、足を組んだ姿が絵になるな。
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