鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
でも、彼女自身がやりたいことを瀬田は止めることは出来ないだろう。
結局甘いんだからな、瀬田は。

「お前、調理係だから……。
メイド服じゃなくて制服に普通のエプロン」

「え、あたし調理係?
メイド服、着ちゃダメ、なの……?」

着たかったなぁ、と、しゅんとする立花の頭を瀬田が撫でた。
だから、ホームルーム中なんですけど~。

「立花ちゃん、着たいなら着たら良いよ!
ダメって決まりないし!」

高橋が声をあげて、ニヤリと瀬田を見つめた。
クッと瀬田が高橋を睨むも、高橋は涼しい顔だ。
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