鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「あ? なんだそりゃ?」

「さぁ? えっとですね、とりあえず言いたいことがあるから席まで来てほしい、と。
それだけです」

「お前、もっと詳しく聞いて来いよ」

ほれ行け。
店長が俺の肩をぽんぽんと叩いた。
どうして俺がそんなことまで……。
と言うかさっき、瀬田にどういったご用件ですか? って食い下がって聞いたんだけど。

「や、かたくなに本人に直接じゃないと言えないっておっしゃってて」

「クレームかね? それともあのモテ男に告白かね?」

「いやだから、知りませんって。
あ、そうか。
女性だし、告白の可能性もあるのか」
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