鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「さっきから思ってることがす・べ・て、声に出ているが……。
まぁ、放っておこうか」

委員長の冷ややかな言葉が聞こえたような気もしたが、それも置いておく。
なにせそれどころじゃないんだから。

嫌われるようなことをした覚えは、全くない。
と、言うことは何か理由があって避けているはずだ!

「よし、聞き出そう!」

それが一番早い。
俺は教室を飛び出した。

「だから聞こえて……って、もう良いか」

背後から再度、委員長の声が聞こえたような気がしないでもない。
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