鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
わぁい、と両手を挙げて喜ぶ美空に、俺は釘を刺した。

「ただし!」

「……?」

その場の皆が、俺の言葉を待っている。

両手を挙げたまま固まる美空。
ヒィヒィいいながらもさっきよりも笑いが納まったスタッフ。
生ぬるい眼差しを向ける鈴木。

「絶っっっ対に明日までだからな?
んで、明日バイト終わる時間に迎えに行く。
でもって、明後日は俺とデートな」

「え? うん……?
分かったよ……?」

分かっているよないないような顔でいう美空。
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