鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
……いやだから、去年もそんなこと言いながら、失格になってたじゃないの。
障害物競争はきっとみんなも手こずると思うから、速さ勝負じゃないよ。
得意な障害に当たったら、運が良ければいけるかも! ってね。

呆れた、とため息をついたところで、ん? と首を傾げられた。

「もしかして、ありさも借り物競争?
ライバルだわって言うため息?」

「違うわよ」

わたし達はお喋りをしながら、運動場のそれぞれのクラスの集合場所へ向かった。
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