鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
ま、確かに。
俺と美空はまだ付き合ってはないけれど。
こんな鈍感でぼぅっとしたやつ、放っとけないし。
俺が守ってやらないとどうなるやら。
それに、いずれは付き合う予定だし。
そう、いずれは俺の美空だ。
今のうちからそれを、本人にも教えておかないと。
「おい美空」
俺は美空の細い肩をくいっと掴んで、さっと壁に押し付けた。
もちろん乱暴にはしていない。
小さくて細身の美空が痛くない程度に、優しく。
目線が合うまで背をかがめて、逃げないように両腕を壁につけて美空を囲む。
「瀬田……?」
突然壁と俺に挟まれた美空が、おどおどし始めた。
俺と美空はまだ付き合ってはないけれど。
こんな鈍感でぼぅっとしたやつ、放っとけないし。
俺が守ってやらないとどうなるやら。
それに、いずれは付き合う予定だし。
そう、いずれは俺の美空だ。
今のうちからそれを、本人にも教えておかないと。
「おい美空」
俺は美空の細い肩をくいっと掴んで、さっと壁に押し付けた。
もちろん乱暴にはしていない。
小さくて細身の美空が痛くない程度に、優しく。
目線が合うまで背をかがめて、逃げないように両腕を壁につけて美空を囲む。
「瀬田……?」
突然壁と俺に挟まれた美空が、おどおどし始めた。